2025.09.29
エアライン科
卒業生インタビュー
【経歴】
2021年4月に四国航空株式会社に入社。グランドスタッフとして旅客サービス業務を経験。2023年に日本航空株式会社に入社。現在は客室乗務員として、国内線・国際線のフライトを担当。
グランドスタッフとしての知識や経験があることで、客室乗務員として勤務中、お客さまから到着空港や乗り継ぎに関するご質問をいただいた際にも、地上係員に引き継ぐことなく迅速に対応できています。
お客さまを待たせることなくその場でご案内することができ、機内でも安心してお過ごしいただける接客につながっています。
客室乗務員の仕事の魅力は、何といっても多くの人と出会えること、そしてその中で自分自身が成長できる点にあります。
国籍・年齢・職業など、さまざまな背景を持つお客さまと接することで、視野が広がり、人間的な成長を実感できます。
また、クルー同士も多国籍で個性豊かで、毎フライトが新しい刺激にあふれています。特に国際線では、海外基地乗務員と一緒に働く機会も多く、語学力を活かすことができるのも大きな魅力です。
業務ではチームワークが不可欠です。
例えば、出発が遅れている場合でも、クルー同士がしっかり連携をとることで、できる限り定刻に到着できるよう努めます。そのような場面では、協力して安全で快適なフライトを提供できたときの達成感や、自分の成長を強く感じることができます。
お客さまの安心と満足のために仲間と力をあわせるこの仕事には、人として、そしてプロとして成長できるやりがいが詰まっています。
羽田空港から広島空港行きのフライトで、韓国からの交換留学生120名様の団体を担当した際の出来事です。事前に地上係員とブリーフィングを行い、学生の団体であることを把握していました。
私はアナウンス担当だったため、機内での搭乗案内や安全に関する説明を韓国語で行いました。また、機内サービスでも韓国語で対応したところ、学生の皆さまに大変喜んでいただき、私自身もとても楽しいフライトになりました。
さらに、これから始まる留学生活への不安もあるだろうと思い、「日本での留学生活、頑張ってください」と韓国語でメッセージを加えてアナウンスしたところ、機内から温かい拍手が起こりました。
お客さまの心に寄り添えたことが嬉しく、私にとっても感動的で忘れられないフライトとなりました。
客室乗務員の仕事は大変なこともありますが、それ以上に「楽しい」と感じることが多い仕事だと思っています。些細な出来事でもお客さまの笑顔や感謝の言葉が心に残り、毎日の業務がやりがいに変わります。
例えば、あるフライトで対応したお子さまとの写真を後日ご家族が印刷して手紙と一緒に会社へ送ってくださったことがありました。
そのような温かいエピソードに何度も出会えることで、「また頑張ろう」と前向きな気持ちになれます。
お客さまとのふれあいが仕事の原動力になっているからこそ、どんなときでも頑張り続けられます。
「航空業界研究の授業で学んだ航空用語の知識」と「第二言語として学んだ手話のスキル」の2つです。
機内で耳が聞こえにくいお客さまがいらっしゃった際には、手話でご案内することで安心していただけ、手話バッジを見て「手話ができるんですね!」と喜んで声をかけていただくことがあります。
言葉が通じることでお客さまとの距離がぐっと近づき、コミュニケーションを取る楽しさを感じています。
また、航空用語の知識があることで、クルーとのやり取りがスムーズになり、業務の時間を短縮することができます。時間に余裕が生まれることで、より多くの業務に取り組んだり、お客さまにより丁寧に対応したりすることが可能になります。
入社前に基礎知識が身についていたおかげで、入社後は苦手分野の復習に時間を使え、安全に関する内容をより深く学ぶ時間に充てられたのも大きなメリットでした。
▲学生時代はスキルコンテストで司会進行を務めました。
エアライン業界を目指している皆さま、こんにちは。
客室乗務員という仕事はお客さまの笑顔と感謝の言葉に直接触れられる、本当にやりがいのある仕事だと感じています。大変なこともたくさんありますが、それ以上に得られる喜びと感動が大きく、日々成長を感じられる素晴らしい職業です。
夢に向かって努力している皆さまを心から応援しています。
私たち客室乗務員は、語学力や接客スキルを磨くことはもちろんですが、同じくらいお客さまに寄り添う心やどんな状況でも笑顔で前向きに取り組む姿勢が大切です。
私も皆さまと同じように夢を追いかけ、努力を重ねてきました。だからこそ、今まさに頑張っている皆さまの気持ちが良く分かります。
大変なこともたくさんあって、この勉強って本当に必要?と考えることもあるかもしれません。
しかし、必ずどこかで役に立つので、諦めずに努力を続けてください。
私も何度も選考に落ちた経験があります。
だからこそ、その経験を通して強くなれたと思っています。
皆さまと一緒に空を飛べる日を楽しみにしています。応援しています。
今後の夢は、先任客室乗務員になって白いジャケットを着用し、一機の責任者として乗務することです。
最近、国際線のビジネスクラスの資格を取得いたしました。
これからも一つ一つ必要な資格を取得しながら、チーフキャビンアテンダントとして活躍できるよう努力を続けてまいります。
井阪 ひかり(いさか ひかり)
エアライン科専任講師/グランドスタッフ
株式会社JALスカイ大阪へ入社し、伊丹空港でグランドスタッフとしての各種業務に加え、VIP接遇業務にも従事。カウンター、ゲートでの責任者や新入社員教育にも携わる。2024年度から現役グランドスタッフ講師として本校へ出向。
担当授業はグランドスタッフ実務やエアライン全般。先生として以上に「業界の先輩」として、業界が求めている生の声を伝えていきます。